あんたにはほんまにイラつくぜ
ほかの女と嬉しそうに腕組んで
あんな笑顔うちには見せてくれんかった
どこに隠していたんか知らんけど
10ぺん殺してもまだ足らへん
わかってんのこのあんぽんたん
落ち着け落ち着けと飴ちゃんなめて
まさかうちが転がされている
どっこいどっこいのこともあった
まだ恨んでいるの腹立つよ
いい加減はちょうどいい加減
そこらでやめなはれあんぽんたん
あんぽんたん同士であいこ
最後はじゃんけんでもして
軽くかーるく流そうや
冗談言えるうちが花やないの
死んでまた生きようあんぽんたん
死んでまた生きようあんぽんたん
佐野眞一 (著)
今から一世紀前。韓国・大邱で食い詰め、命からがら難破船で対馬海峡を渡った一族は、筑豊炭田の“地の底”から始まる日本のエネルギー産業盛衰の激流に呑みこまれ、豚の糞尿と密造酒の臭いが充満する佐賀・鳥栖駅前の朝鮮部落に、一人の異端児を産み落とした。孫家三代海峡物語、ここに完結。
ぷららモバイルLTE
コメント