ピアノ叩きつけて想いをぶちまける

椅子なんかいらないんだ背伸びして

最後なんか鍵盤に逆立ちしてる

君のために弾いてるのがわかるだろう

君に背伸びはしていないんだよ

そんな風に映るかもしれないね

でもねでもねこれがぼくのやり方なんだ

 

行儀が悪いとたしなめられる

それでも嫌いになれないんだよ

こころは自分のものでも自由にならない

白いピアノも赤に塗ってしまったんだ

ペンキに顔もつこんでわからないだろう

ぼくはここにいるよ今日の青空みたいにね

でもねでもねこれがぼくのやり方なんだ

 

どうして黙っているのお地蔵さんみたいに

子どものこころがあるんだね

純に逆らえなくてぼくはしゃべれない

つまるところピアノと語り合っている

内緒話じゃないからよく聴いてほしんだ

君への愛おしさが痛いほどわかるだろう

だからだからこれがぼくのやり方なんだ

 

ラッキーマン (ソフトバンク文庫)
マイケル・J・フォックス (著)
30歳にして80歳の病気にかかるというのが、どんなことか。本書はそれを明るく、すばらしい文章でつづった、ごく個人的な記録である。人生はすばらしい。でもときには、我慢しなくちゃならないイヤなこともある。―― マイケル・J・フォックス


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